コラム
2026.08.27

中学生が勉強しない理由とやる気を引き出す親の対処法5つ

「勉強しなさい」と言うほど、子どもが机から離れていく。

中学生のお子様を持つ多くの方が、このような悩みをお抱えではないでしょうか。

実際に個別指導キャンパスにも、同様の相談が多くの保護者の方から寄せられます。

この記事では、当塾の生徒と保護者に聞いたアンケートをもとに、勉強をしない中学生への対処法と、実際に役立った向き合い方を紹介します。

中学生が勉強しないとき、親は何をすればよいか

リビングで子どもの話を聞く保護者

お子様が勉強しないとき、親がまず控えたいのは、勉強について一方的に指示したり管理したりすることです。

個別指導キャンパスでは、「勉強しなさい」という言葉は子どものやる気を下げると考えています。

人は言われるほどやりたくなくなるもので、指示が増えるほど「自分で決めたこと」ではなくなっていくためです。

「勉強しなさい」と言う

勉強が「言われてやること」になる

子どものやる気が下がる

心配になって、また言ってしまう

さらに、親の不安や焦りはお子様に伝わって増幅されるので、心配しているつもりが空回りし、お子様を否定するような言葉になりがちです。

学習面の指導は学校や塾に任せて、ご家庭では2つのことに徹してください。

1つはお子様の話を聞いて安心できる言葉をかけること、もう1つは体調と生活リズムを含めて勉強できる条件を整えることです。

口をはさみたくなるのは自然なことですが、必要以上に心配するのではなく、伸びると信じて見守る姿勢が大切です。

中学生が勉強しない5つの理由

教科書が開いたまま誰もいない中学生の勉強机

個別指導キャンパスには、保護者の方から次のようなご相談が多く寄せられます。

「家で机に向かう習慣がつかない」
「学習意欲が続かない」
「どこでつまずいているのかわからない」
「部活や習い事があり勉強が後回しになっている」

いずれも「やる気がない」とひとまとめにされがちですが、そのままでは打つ手が見えません。

子どもが勉強しない原因は主に次の5つに分かれます。

  1. 勉強のやり方がわからない
  2. 授業の内容についていけない
  3. 勉強する意味が見えていない
  4. スマホやゲームの誘惑が強い
  5. 部活や生活で疲れている

お子様に当てはまるところを探しながら、順に読んでください。

勉強のやり方がわからない

勉強をしたくない、やる気がないという以前に、そもそも勉強のやり方がわからないお子様は少なくありません。

特に小学生のころに家庭で勉強する習慣がなかったり、塾に通った経験がない場合に多く見られます。

この場合、頭ごなしに「勉強をしなさい」と言っても意味がないので、まずは1日10分でも、時間を決めて毎日机に向かう習慣を作ってあげることが大切です。

勉強量を増やしたり、苦手な問題を克服したりするのは、習慣化されてからで間に合います。

ご家庭だけで続かない場合は、勉強のやり方や習慣づけごと塾に相談するのも選択肢の一つです。

授業の内容についていけない

勉強のやり方がわからないまま放置すると、次第に授業についていけなくなります。

宿題や提出物は出せているのに、テストの点だけが下がってきたお子様はこの段階に入りかけています。

中学生の学習は前の単元の上に積み上がるので、とくに英語と数学は一度つまずくと後の単元の理解が難しくなります。

そして授業についていけなくなると、「もういいや」と諦めてしまい、勉強に対するやる気を失ってしまいます。

実際にこの段階になって、当塾にご相談される保護者の方も珍しくありません。

もしお子様のテストの点数が下がり始めていると感じたら、以下の記事もあわせてご覧ください。

中学生の定期テスト勉強法|いつから始める?成績を上げる科目別対策

勉強する意味が見えていない

まだ志望校がなかったり、将来の夢が定まっていないお子様は、勉強する意味を見いだせないことが多いです。

行きたい高校を聞いても「わからない」で会話が終わる場合、過度に心配すると余計に反発を招くおそれがあります。

中学生であれば将来が定まらないのは自然なことですが、勉強を続けておくと、やりたいことが見つかったときに選択肢が広がります。

その旨を押し付けるのではなく、丁寧に伝えてあげたり、また一緒に志望校や夢を探してあげるなどして、自然とお子様のやる気を引き出すことが大切です。

スマホやゲームの誘惑が強い

ご自身の学生時代にスマホがなかった保護者の方も多いため、どこまで使わせるかの線引きに悩まれると思います。

実際に「スマホばかり見て勉強をしない」というご相談は当塾にも多く寄せられます。

子どもにとってスマホやゲームは、友だち関係に関わるツールでもあるため、無理に取り上げるとむしろ逆効果になりかねません。

スマホを時間で区切るのか、置き場所を決めるのか。ご家庭によって事情が違うので、続けられるルールをお子様と決めておくことが大切です。

部活や生活で疲れている

部活や習い事で帰宅が遅いお子様は、家に着いた時点で体力が残っていないことも多いです。

部活や習い事を頑張るのは素晴らしいことですが、「今日は疲れたから」が口ぐせになると、次第に勉強する習慣が失われてしまいます。

睡眠を削っても逆効果なので、1日のどこなら机に向かえるかを見直すほうが現実的です。

学年によって、つまずくところは変わる

通学路を歩く中学生の後ろ姿

同じ「勉強しない」でも、学年によってその傾向は異なります。

中学1年生

環境の変化に体力を使う

小学校とは全く違う環境になり、部活も新しく始まります。慣れるだけで一日の体力を使い、勉強は後回しになります。

親が気をつけること

最初のテストの点だけを見て慌てない

中学2年生

差し迫るものがなく緩む

部活が本格化する一方で、受験はまだ先です。勉強に向かう理由が本人の中で薄くなります。

親が気をつけること

受験が先だからと楽観視しない

中学3年生

プレッシャーで手が止まる

受験が現実になり、緊張と不安を抱えたまま過ごす時期です。親の不安や焦りも伝わって増幅されます。

親が気をつけること

親の心配をお子様にぶつけない

中学1年生は、環境の変化によるストレスに加えて、勉強のレベルが急に上がることに戸惑う時期です。

一方で中学2年生は、環境にも慣れて気が緩む時期ですが、都道府県によっては中学2年生の成績も入試の内申点に含まれるので注意が必要です。

そして中学3年生は、親の接し方がもっとも問われる時期です。

個別指導キャンパスでは、この時期の親の不安や焦りは、そのままお子様に伝わって増幅されると考えています。

個別指導キャンパスの合格者と保護者に聞いた「家庭で支えになったこと」

個別指導キャンパスの合格者とその保護者の方に、家庭での関わり方をうかがいました。

生徒が「励みになった」と答えたこと

(回答74名・複数該当あり)

安心できる言葉をかけてくれた

33

見守り、口出しをしなかった

22

食事や体調など生活を支えてくれた

12

進路を自分に任せてくれた

8

当日の見送りやメッセージ

4

勉強の中身に直接関わってくれた

5

保護者が「気をつけていた」と答えたこと

(回答66名・複数該当あり)

口出しを控え、本人に任せた

33

体調と生活リズム、食事を整えた

21

声をかけ、勉強に関わった

16

受験生扱いせず、普段通り接した

15

進路は本人の意思を尊重した

13

結果ではなく過程をほめた

8

個別指導キャンパスで合格した生徒とその保護者を対象とした合格体験記アンケート(回答76名)より、自由記述を当社で分類して集計しました。ひとつの回答に複数の要素が含まれる場合は、それぞれに計上しています。件数の多い項目のみ掲載しているため、合計は回答者数と一致しません。設問ごとに有効回答数は異なります。

保護者の方が気をつけていたのは、勉強の中身に口を出さず、体調や生活リズムを整えることでした。

生徒の側も、安心できる言葉をかけてもらったことや、口出しされず見守ってもらったことを励みに挙げています。

この結果からもわかる通り、ご家庭では勉強の中身に口を出すよりも、気持ちと体調を支える側に回ることが大切だと考えています。

個別指導キャンパスの生徒と保護者の合格体験記はこちら

勉強しない中学生のために親ができること5つ

ダイニングテーブルで話す保護者と中学生

口出しを減らすといっても、代わりに何をすべきかがわからないと、ただ放っておくだけになります。

個別指導キャンパスでは、下記5つがご家庭でできる重要なサポートだと考えています。

  1. 過度な期待や責める言葉をやめる
  2. 命令をやめて、質問に変える
  3. 点数ではなく、変化をほめる
  4. 勉強できる環境をつくる
  5. 体調と生活リズムを整える

Point

1

過度な期待や責める言葉をやめる

前述のとおり、「勉強しなさい」をくり返すと、子どもは「勉強は言われてやること」という意識になります。

またテストの点数だけを取り上げて叱ったり、兄弟や友だちと比べる発言も、余計に子どものやる気を削ぐ結果になります。

個別指導キャンパスでは、この3つに共通する落とし穴は「短所探し」だと考えており、仮に他の教科で点数が上がったものがあっても、親の評価は「下がった」になりがちです。

点数が下がったときこそ、責める前に理由を聞いてみてください。

本人にも理由がわかっていないことは多いので、一緒に考える相手がいるだけでやる気は変わります。

Point

2

命令をやめて質問に変える

「勉強しなさい」と言いたくなったら、「何かわかりづらいとこある?」と聞いてみてください。

つまずいているところを聞く形にすれば、お子様も責められているとは感じにくくなります。

「なんでこの点なの」も、「どこが難しかった?」に変えるだけで、点数ではなく原因に話が向きます。

すぐに答えが返ってこなくても、こうした問いかけを重ねるうちに、お子様が勉強しない原因は見えてきます。

原因さえわかれば、あとは一緒に解決していくことができます。

テストや模試で間違えた原因を見つける方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

模試の復習方法|間違えた原因の見分け方と解き直しの手順

Point

3

点数ではなく変化をほめる

点数だけでなく、「家で勉強する習慣がついてきた」「学校や塾のことを自分から話すようになった」といった小さな変化を、まずはほめてあげてください。

特に勉強が苦手なお子様は自信を持てていないことが多いので、成長に気づいてもらえること自体が大きな成功体験になります。

個別指導キャンパスでも「ほめて伸ばす」指導を大切にしており、どんな些細なことでもいいので成功体験を作ることが、勉強のやる気につながると考えています。

Point

4

勉強できる環境をつくる

集中できる環境は、お子様によって違います。

家族の気配があるリビングのほうが落ち着く子もいれば、誰もいない自室でないと集中できない子もいます。

図書館のように、静かで適度に人の目がある場所が合う子もいます。

場所が決まったら、机の上には今日やる1冊だけを出しておくと、やるべきことが明確になり迷わずに済みます。

スマホやゲームは、勉強する時間だけ別の部屋に置いておくのがおすすめです。

教材のレベルが合っているかも、あわせて見ておきたいところです。

難しすぎると、書いてあることがわからず集中が切れて、時間だけが過ぎてしまいます。

お子さま自身が集中の続かなさに困っている場合は、生徒向けに書いた下記の記事を読んでもらうのもひとつです。

勉強に集中する方法|集中が切れる6つの原因と対策

Point

5

体調と生活リズムを整える

合格者アンケートの保護者の回答でも、2番目に多かったのが生活面のサポートでした。

睡眠が4、5時間になると授業中にぼうっとする時間が増えますし、徹夜で体を壊して2、3日勉強できなくなるほうが問題です。

朝ごはんは脳に必要なエネルギーになるので、毎日しっかり食べることで午前中の集中が変わってきます。

個別指導キャンパスでは家族そろっての食事も大切だと考えており、一人で食べることが続くと、疲れやすくイライラしやすくなる傾向が見られます。

休みの日でも就寝時間だけは動かさない、部活で疲れて眠ってしまうなら夜に足さず朝に回す、といった一点を決めておくと続けやすくなります。

勉強しない中学生への関わり方に迷ったら

保護者および生徒と面談をする塾スタッフ

ここまでお伝えしてきたことが、すべてのお子様に当てはまるわけではありません。

実際に合格者アンケートでも、保護者66名のうち16名は声をかけたり勉強に関わったりしたと答えています。

自主性に任せて勉強できるよう、やる気の有無に関わらず声かけを控えていましたが、受験後本人に聞いてみると、声をかけてくれてよかったと言われました。

明和高等学校 普通科 合格/S.Sさんの保護者

お子様の性格によって任せたほうが動く場合と、声をかけたほうが動く場合があります。

ただ、その線引きを保護者の方だけで見極めるのは簡単ではありませんし、一人で抱え込むほど不安は大きくなっていきます。

この線引きを、ご家庭の中だけで決める必要はありません。

個別指導キャンパスでは、教室長がお子様の状況や性格の傾向をうかがったうえで、どこまで任せるかをご一緒に決めています。

またお子様の理解度に合わせて、オーダーメイドカリキュラムを作成し、一人ひとりに最適な個別指導を行っています。

少しでもお悩みの保護者の方は、お気軽にお問い合わせください。

よくある質問

「勉強しなさい」と言うのは逆効果ですか

くり返すほど逆効果になりやすいと考えています。勉強が「言われてやること」に変わり、自分で決めたことではなくなっていくためです。言うのをやめるのが難しい場合は、「何かわかりづらいとこある?」のように、つまずきを聞く問いかけに変えてください。同じ心配を伝えていても、責める形にならないので、お子様も答えやすくなります。

勉強ができない中学生に特徴はありますか

能力よりも、前の単元でつまずいたままになっているかどうかで差が出やすいです。中学校の学習は積み上がっていくため、わからないところを置いたままにすると、次の単元も理解しにくくなります。提出物は出せているのにテストの点だけが下がっている場合は、この状態になっていることが多いところです。新しい教材を足すのではなく、つまずいた単元まで戻ってやり直すのが先になります。

勉強しない中学生は放っておいてもよいですか

完全に放っておくのではなく、勉強への過度な口出しを控えながら見守ることが大切です。生活リズムが崩れていないか、授業についていけているかなどは確認しておきましょう。本人だけでは解決できないつまずきがある場合は、学校や塾に相談することも必要です。

スマホばかり見て勉強しないときはどうすればよいですか

いきなり取り上げるのではなく、使う時間や置き場所を本人と一緒に決めるのがおすすめです。たとえば勉強中だけ別の部屋に置くなど、続けられるルールから始めましょう。

中学生が急に勉強しなくなったときはどうすればよいですか

まず、やる気がないと決めつけず、何か変化がなかったかを確認してください。授業についていけなくなった、部活で疲れている、友人関係や受験への不安があるなど、勉強以外に原因があることもあります。責める前に話を聞くことから始めましょう。

この記事の監修者

福盛 訓之

福盛 訓之(ふくもり としゆき)

1973年大阪市生まれ。大学在学中、19歳で起業。1996年に新教育総合研究会株式会社を設立し、代表取締役に就任。指導品質及び事業規模日本一を目指して邁進中。

受賞歴

  • 第25回盛和塾世界大会 経営体験発表 最優秀賞 受賞(2017年)
  • 第33回優秀経営者顕彰 日刊工業新聞社賞 受賞(2016年)
  • 紺綬褒章受章(2013年)、同飾版受章(2020年・2025年) 他多数

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