【中学生】模試の復習のやり方|原因の見分け方とノートの作り方
模試の答案が返ってきたけれど、点数と判定を見ただけで机の上に置いたまま、という人は多いのではないでしょうか。
復習が大事だとは聞くものの、全部やり直すのは時間がかかりそうで手が止まってしまいます。
結論から言うと、模試の復習で最初にやるべきは解き直しではなく、間違えた原因を見分けることです。
原因さえわかれば、次にやるべき対策が決めやすくなります。
この記事では、模試の復習を始めるタイミングから解き直しの手順、ノートの作り方、時間がないときの絞り方まで説明します。
模試の復習は、受けた当日から始める

模試の復習は、答案が返ってくるのを待たずに、受けた当日から始めます。
答案が返ってくるのは、模試を受けてから2週間から1ヶ月ほど先になります。
それまで何もしないと、解いたときの感覚はほとんど残りません。
「なんとなく書いた」のか「自信を持って回答したが間違えた」のかは、記憶が新しいうちにしか思い出せません。
そしてこの記憶が、あとで間違えた原因を分類するときの材料になります。
受けた当日は自己採点と印つけまで行う
解答が配られたら、その日のうちに自己採点まで済ませてください。
あわせて、「迷った問題」と「勘で答えた問題」に印をつけておきます。
正解していても、自信がないまま書いた問題は印の対象です。
この印が、あとで原因を分類するときにいちばん役に立ちます。
当日にやることはここまでで、問題の解き直しはまだしません。
答案が返ってきたらその日のうちに手をつける
模試の結果が返ってきた日が、復習の本番です。
ここでも日が空くほど、印をつけた問題をなぜ迷ったのかが思い出せなくなります。
模試を受けてから次の模試までの流れは、次のようになります。
自己採点して、迷った問題に印をつける
答案が返ってくる頃には、どう考えて答えたかを忘れています。感覚が残っているうちに記録します。
間違いと迷った問題を4つに分類する
1教科15分が目安です。解き直しはまだしません。分類だけで終わらせてかまいません。
原因ごとに決めた作業をする
全部を解き直すのではなく、分類した原因ごとにやることを変えます。
同じ問題を、何も見ずに解く
間隔をあけてもう一度触れると、本当に身についたかどうかがわかります。ここで解けなければ、まだ終わっていません。
模試で間違えた原因を4つに見分ける
答えを覚え直すことよりも、なぜ間違えたのかを見分けるほうが、次の点数につながりやすくなります。
同じ「×」でも、うっかり計算を間違えたのと、そもそも覚えていなかったのとでは、次にやることがまったく違うからです。
個別指導キャンパスでは、間違いを「ケアレスミス」か「暗記不足」かに分けるところから指導しています。
この2つを分けるだけで、やみくもな解き直しがなくなります。
さらに当塾では、ここに「理解不足」と「時間不足」を加えた4つで整理しています。
ケアレスミス
解説を読む前に「あっ」とわかる。計算の途中式、単位の書き忘れ、問題文の読み違い。
次にやること
解く力はあるので、解き直しは要りません。どこで間違えたかを1行だけ書き残します。同じ種類が3回たまったら、そこで確認する手順を決めます。
暗記不足
解説を読んで「これ習った」と思うのに、本番では出てこなかった。用語、公式、単語、年号。
次にやること
覚え直すだけで終わらせません。何回で覚えたつもりだったかを思い出し、次はその回数を増やします。
理解不足
解説を読んでも、なぜそうなるのかがわからない。読んだのに手が動かない。
次にやること
一人で粘らず、学校か塾の先生に聞きます。ここを自力で埋めようとすると、時間だけが過ぎていきます。
時間不足
解ければ解けたはずなのに手が回らなかった。後半が白紙のまま残っている。
次にやること
解き直しより先に、解く順番を決めます。ただし、手が止まって時間を使ったのなら、暗記不足か理解不足として扱ってください。
仕分けのコツは、解説を読んだ瞬間の自分の反応で判断することです。
「あっ」と思ったらケアレスミス、「これ習った」と思ったら暗記不足、「なぜ」と思ったら理解不足です。
深く考え込まずに、直感で分けてかまいません。
そして、印をつけておいた「正解したけれど迷った問題」も、同じように仕分けます。
たまたま当たっただけなら、次は落とす可能性が高いからです。
なんとなく選んで合っていたなら暗記不足、時間がなくて勘で埋めたなら時間不足として扱ってください。
模試の復習方法は4ステップ|解き直しの順番
実際に問題を解き直すのは、分類した4つのうち「暗記不足」と「理解不足」の問題だけです。
ケアレスミスと時間不足は、解き直しても同じ結果になりやすいので、別の対処が必要です。
解き直すと決めた問題は、次の4ステップで進めてください。
Point
1
解説を読む前に、もう一度自分で解く
先に解説を読むと、たいてい「わかったつもり」になります。
読んで理解できることと、何も見ずに解けることは別です。
まず何も見ずに手を動かして、どこで止まるかを確かめてください。
止まった場所が、次に埋めるべきところです。
Point
2
解けなければ、学校や塾のワークの同じ単元に戻る
新しい問題集を買う必要はありません。
手元にあるワークの、その単元の基本問題からやり直します。
模試で解けなかったということは、その単元の土台が抜けている可能性があります。
応用問題だけを追いかけても、同じところでまた止まります。
Point
3
最後に解説を読み、自分の考えとの違いを1行で書く
ここで初めて解説を開きます。
写す必要はありません。
自分がどう考えて、解説がどう考えているのか、どこで分かれたのかだけを書きます。
この1行が、あとでノートに残す中身になります。
Point
4
1週間後に、何も見ずにもう一度解く
その日に解けたからといって、身についたとは限りません。
忘れた頃にもう一度解けるかどうかが、判断の材料になります。
1週間後に解けなければ、まだ終わっていないということです。
その場合は、ステップ2に戻ってください。
意味がない模試の復習3つのパターン
模試の復習はやり方次第では、時間をかけたわりに次回の点数に結びつきにくい場合があります。
1つ目は、解説を読んで「わかった」で終えることです。
読んで理解できることと、何も見ずに解けることのあいだには差があります。
2つ目は、間違えた問題を全部ノートに写すことです。
写す作業に時間を使い切ってしまい、肝心の解き直しにたどり着かないことがよくあります。
3つ目は、判定と偏差値だけを見て終えることです。
判定は今の位置を教えてくれますが、次に何をすればよいかは教えてくれません。
模試の復習ノートの作り方|書くのは問題ではなく改善策

復習ノートの目的は、間違えた問題を写すことではなく、次の勉強のやり方をどう変えるかを書き残すことです。
「間違えた問題をノートに書き出す」という手順はよく紹介されます。
ただ写して終わるだけだと、次の模試でまた同じ失点をくり返しやすくなります。
残すべきなのは問題そのものではなく、原因と、それを受けて自分の勉強をどう変えるかです。
たとえば、暗記不足で落とした問題があったとします。
「2回書いて覚えたつもりだったが、本番では出てこなかった」。
ここまでわかったなら、次は3回、4回に増やす。この「回数を増やす」という判断こそが、ノートに書く中身です。
合う覚え方は一人ひとり違うので、模試のたびに見直して、自分に合うやり方を見つけていきましょう。
ノート作りで迷いやすい4つのこと
実際にノートを作るとなると、たいてい次の4つで迷います。
- 何を書くか|1問1行の3項目だけ
- 色の使い方|2色まで
- 教科ごとに分けるか|分けずに1冊
- サイズ|模試の会場に持って行けるもの
ノートに書く内容は、「単元/原因/次にやること」の3つが1行に収まっていれば足ります。
例:「一次関数の変域/ケアレスミス/変域を求めたら必ずグラフに印をつける」
きれいなノートを作る必要はなく、逆に作り込もうとすると続かなくなります。
カラーペンの色は2色までにしてください。
赤は原因、青は次にやること、と決めておくと、あとで見返すときに探す時間が減ります。
ノートは教科ごとに分ける必要はなく、1冊にまとめて行の先頭に教科と単元名を書いておけば十分です。
ノートのサイズは、次の模試の会場に持って行けるものを選んでください。
直前に見返せないノートは、作った意味が半分になります。
個別指導キャンパスの合格者がやっていた勉強法
2025年度入試に合格した個別指導キャンパスの生徒のうち、合格後のアンケートに回答したデータを集計しました。
「効果があったと思う勉強方法」を自由回答で聞いた結果が、次のとおりです。
効果があったと思う勉強方法
有効回答76件・自由記述を当社で分類・複数該当あり
取り組む量を先に決める
暗記の反復
過去問の繰り返し
※2025年度入試に合格した個別指導キャンパスの生徒のうち、合格後のアンケートに回答した76名分を集計(自由記述を当社で分類)。件数の多い項目のみ掲載のため、合計は回答者数と一致しません。
この設問は模試について聞いたものではありませんが、模試の復習に置き換えて読むことができます。
「取り組む量を先に決める」は、解き直す問題を暗記不足と理解不足だけに絞ることにあたります。
全部やろうとして途中で止まるより、やる量を先に決めたほうが最後まで終わります。
「暗記の反復」は覚え直す回数を前回より増やすこと、「過去問の繰り返し」は1週間後にもう一度同じ問題を解くことにあたります。
実際の回答には、こんな声がありました。
高校受験に合格した個別指導キャンパスの生徒の声
一周終わったら、その場でもう一周、数日空けてもう一周します。
豊中高等学校 合格/Y.Y さん
暗記する時は、100単語を10日にわけるのではなく、10日間毎日100単語覚えると良い。
日比谷高等学校 合格/M.S さん
夜に暗記系のものを行い、朝にそれを復習する。
市立西宮高等学校 合格/N.A さん
3人に共通しているのは、一度やって終わりにしていないことです。
このうち、夜に覚えたことを翌朝に確認するやり方は、個別指導キャンパスが普段から伝えている勉強方法です。
寝る前に覚えたことを、翌朝の10分から20分で確認する。睡眠を一度はさんでから覚え直すほうが、記憶は定着しやすくなります。
【教科別】模試の復習で見るべきポイント

同じ4つの分類でも、教科によって出やすい原因は変わります。
どこを重点的に見ればよいかの目安にしてください。
数学|時間不足とケアレスミスが出やすい
数学で落とした点数は、解けなかったからではなく、間に合わなかったか、途中でずれたか、ということがよくあります。
まず後半の白紙がどれくらいあるかを見てください。
白紙が多いなら、解き直しよりも解く順番を決めるほうが先です。
途中式のミスは、どの行でずれたかを指で追って特定しましょう。
英語|模試の復習は単語の抜けから見る
英語は原因が分かれやすい教科です。
単語や熟語が出てこなかったなら暗記不足、意味はわかったのに読み終わらなかったなら時間不足です。
長文で時間が足りなかった場合も、原因が単語にあることは少なくないので、知らなかった語をその場で書き出しておきましょう。
国語|模試の復習では読み切れたかを先に確認する
国語は「読解力が足りない」で片づけられがちです。
ただ、最後まで読み切れていないだけ、ということもあります。
本文をどこまで読めたかを思い出してください。
読み切れていたのに外したなら、設問が何を聞いているのかを取り違えている可能性があります。
理科|暗記不足と理解不足が混ざる
理科は分野で性格が変わります。
生物や地学では暗記不足、物理や化学の計算では理解不足が出やすくなります。
計算問題を落としたときは、公式を忘れたのか、公式の使いどころがわからなかったのかを分けてみてください。
後者なら先生に聞くほうが早く済みます。
社会|暗記不足が出やすい
社会で落とした問題は、覚え直すのが近道になることが多いです。
ただし、覚え直す回数を前回より増やすことを忘れないでください。
同じ回数で覚え直すと、次の模試でまた同じところを落としやすくなります。
復習の時間がない場合はケアレスミスに絞る

全部を復習する時間がないなら、ケアレスミスだけに絞ってください。
最も短い時間で点数アップにつながりやすいからです。
部活があって平日にまとまった時間が取れない場合は、優先順位をつけて、上から取れるところだけ取りましょう。
- ケアレスミス(最も短時間で点になりやすい)
- 暗記不足(覚え直す回数を増やす。通学時間でもできる)
- 時間不足(解く順番を決めるだけで終わる)
- 理解不足(時間がかかるので、休日か、先生に聞く時間を作る)
ケアレスミスは軽く見られがちですが、実際には教科ごとに出やすいところが決まっています。
個別指導キャンパスでは、そこに絞って見直すだけで各教科5点ほど変わった中学生は少なくありません。
まず自分がどこで落としやすいのかを知るところから始めてください。
模試の復習と定期テストの復習は何が違うのか
定期テストの復習は範囲の中の取りこぼしを埋める作業ですが、模試の復習は、どの単元が抜けているのかを探す作業です。
定期テストは範囲が決まっているので、学校や塾のワークをやり直せば穴は埋まります。
一方で模試は中学1年からの内容が出題対象です。
だから間違えた問題そのものより、「どの単元でつまずいているのか」を見つけることに価値があります。
成績表に単元別の正答率が載っているなら、問題単位ではなく単元単位で弱点を捉えてください。
定期テストのほうの進め方は、下記ページで詳しく解説しているので、チェックしてください。
まとめ
- 模試を受けた日のうちに自己採点し、迷った問題に印をつける
- 答案が返ってきたら、間違いを「ケアレスミス/暗記不足/理解不足/時間不足」の4つに仕分ける
- 正解しても迷った問題は、間違いと同じように仕分ける
- 解き直すのは暗記不足と理解不足だけ。解説を読む前に、まず自分で解く
- ノートには問題ではなく、原因と「次にどう変えるか」を1行で書く
- 時間がないときはケアレスミスから。理解不足は一人で抱えず先生に聞く
- 模試は単元単位で弱点を探す。問題単位で追いかけない
よくある質問
- 模試の復習は意味がないと聞きましたが、本当ですか?
-
復習のしかたによります。模試は同じ問題が次に出るわけではないので、解き直して答えを覚えるだけなら、たしかに次の点数にはつながりにくいです。意味が出るのは、間違えた原因を見分けて、次の勉強のやり方を変えたときです。原因を仕分けるところまでやれば、短い時間でも十分に価値があります。
- 模試の復習ノートは、必ず作らないといけませんか?
-
必ずしも作る必要はありません。ノートは原因と改善策を残すための手段なので、模試の問題用紙の余白に書き込むだけでも同じ役割を果たせます。大切なのは形式ではなく、次の模試の前に見返せる状態になっていることです。時間が取れないなら、間違えた問題の横に原因を1語書くだけから始めてください。
- 間違えた問題はコピーしてノートに貼ってもよいですか?
-
貼ってもかまいませんが、貼ること自体が目的にならないように気をつけてください。コピーして貼れば問題は残りますが、復習ノートに残すべきなのは問題ではなく、間違えた原因と次にやることです。切って貼る時間があるなら、原因を1行書いて、その問題をもう一度解くほうが点数につながります。問題を見返したいだけなら、模試の問題用紙をそのまま保管しておけば足ります。
- 復習ノートはルーズリーフと綴じノートのどちらがよいですか?
-
あとから並べ替えたいならルーズリーフ、時系列で見返したいなら綴じノートが向いています。模試の復習では、同じ単元のミスが集まっているほうが傾向をつかみやすいので、単元ごとに差し替えられるルーズリーフのほうが使いやすいという人が多いです。ただし、どちらを選んでも続けられることのほうが重要です。
この記事の監修者
福盛 訓之(ふくもり としゆき)
1973年大阪市生まれ。大学在学中、19歳で起業。1996年に新教育総合研究会株式会社を設立し、代表取締役に就任。指導品質及び事業規模日本一を目指して邁進中。
受賞歴
- 第25回盛和塾世界大会 経営体験発表 最優秀賞 受賞(2017年)
- 第33回優秀経営者顕彰 日刊工業新聞社賞 受賞(2016年)
- 紺綬褒章受章(2013年)、同飾版受章(2020年・2025年) 他多数