【中学生】実力テストの勉強法|点が取れない原因と4つの対策

定期テストでは点が取れているのに、実力テストになると点数が落ちる。
その原因には、出題範囲の広い実力テストに、定期テストと同じ対策で臨んでいることがあります。
この記事では、個別指導キャンパスの教室現場での実例をもとに、実力テストの勉強法と対策を解説します。
実力テストとは|出題範囲と定期テストとの違い

実力テストは、その時点までに学習した内容から出題されるテストです。
同じ学校で受けるテストでも、定期テストとは目的が異なります。
違いは、どこから出るか・範囲表が配られるか・誰が問題を作るか・いつ行われるかの4つです。
違い1|出題範囲が「直近の単元」から「これまでの学習内容」に広がる
ありがちなのが、直近のテスト範囲だけをやり直して実力テストに臨む進め方です。
定期テストの範囲は前回のテストから今回までに習った数単元ですが、実力テストは一般的に、それまでに学習した内容を中心に出題されます。
ただし「どこから出るか」は学年と時期で変わります。
中学3年生の実力テストでは中学1年生の内容から出題されることがあり、中学1年生の1学期に行うものでは小学校で学習した内容が中心になることもあります。
自分の学年と時期でどこまでが対象になるかを先に押さえると、やり直す単元を選ぶ前の土台ができます。
違い2|範囲表が配られるとは限らない
実力テストの前に「範囲表が配られないので何を勉強すればよいかわからない」という声は、個別指導キャンパスに通う生徒からもよく相談があがります。
実力テストは、出題範囲が事前に示される場合と示されない場合があるからです。
まず、定期テストと同じように出題範囲表が配られていないかを確認してください。
配られていない場合は、教科書の目次でそれまでに習った単元を一覧にします。
一覧にすると対象が見えやすくなり、次の「どこを絞るか」に進みやすくなります。
違い3|問題を誰が作るかは学校によって違う
実力テストの対策を始めようとして、何を手がかりにすればよいか決められないことがあります。
実力テストの問題は、学校の先生が作る場合、教材会社が作ったテストを学校が採用する場合、自治体や教育委員会の学力調査を受ける場合があり、どれなのかで手がかりが変わるからです。
教材会社や自治体のテストは、学年ごとの学習進度に合わせて出題範囲が設計されていることがあります。
その場合は範囲表がなくても、習った進み具合から出るところを見当づけられます。
学校の先生が作る場合は、授業で時間をかけたところや、学校のワークが手がかりになります。
自分の学校がどちらなのかは、返却時の資料や担任の先生への確認でわかることがあります。
違い4|実施の時期と回数は学校によって異なる
「次の実力テストがいつか知らないまま直前になっていた」という状態は避けたいところです。
実力テストを行う時期も年間の回数も学校ごとに異なり、長期休みが明けた時期や学期の区切りに実施する学校もあります。
年間の予定は、学年だよりや年度はじめに配られる行事予定で確認してください。
残り日数がわかると、後半で説明する「どこまで絞るか」を現実的な量で決められます。
別途、定期テストの進め方は、下記で詳しく解説しているので、あわせてチェックしてください。
点が取れないときの3つの原因

点が取れない背景には、定期テストと同じやり方を出題範囲の広いテストに持ち込んでいることがあります。
自分がどれに当てはまるか、直近の答案を見ながら確認してください。
当てはまる人/テスト週間に入ってから覚え始め、終わると内容を忘れている
なぜ実力テストでは通用しにくいか
実力テストでは、過去に習った内容から出ることもあります。直前に覚えた分だけでは、手が届かないところが残りやすくなります。
当てはまる人/落とした問題が、今習っている単元ではなくその前提にある
なぜ実力テストでは通用しにくいか
定期テストは範囲が区切られているので、前の学年が抜けていても点が取れることがあります。実力テストでは、その抜けが失点につながりやすくなります。
当てはまる人/中学1年生の最初から順にやり直そうとして、途中で止まっている
なぜ実力テストでは通用しにくいか
出題範囲が広い分、一から始めると時間が足りなくなりがちです。やった分が得点に結びつきにくいまま本番を迎えることがあります。
原因1の例|詰め込みで乗り切っていた中学3年生への指導
個別指導キャンパスの教室でも、原因1に当てはまる中学3年生の生徒がいました。
中学3年生の春に入塾した生徒で、定期テストの前に詰め込み学習をして、短期記憶で乗り切っていました。
そのため、出題範囲の広い実力テストになると点数が取れず、本人も何から勉強すればよいのかわからない様子でした。
担当した教室長がまず手をつけたのは、勉強の内容そのものではなく、進め方でした。
教科書をいつまでにどこまでやるのかを、生徒任せにせず具体的に細かく指導し、授業ではなぜ間違えたのかを生徒本人に口に出してもらいました。
自分の言葉で説明してもらうことで、弱点がどこにあるのかを本人に理解してもらうためです。
この生徒は勉強の仕方がわかってからは自分から取り組むようになりました。
その結果、実力テストは200点程上がり、志望校の八尾高等学校にも合格しました。
個別指導キャンパス教室長のアドバイス
何から手をつけるかが決まらないときは、そこを先に決める
「いつまでにどこまでやるか」を具体的にする
間違えた問題は、なぜ間違えたのかを声に出して説明する
※自社情報誌「YOU CAN PASS」2020年春号(2020年春発行)
実力テストの勉強法|やることを絞る4つの手順

実力テストの勉強では、最初からすべての範囲をやり直すのではなく、まず苦手な単元を絞ることが大切です。
実力テストは定期テストより出題範囲が広いため、すべての単元を短期間で復習するのは難しいからです。
そこで、次の4つの手順で進めます。
答案から落とした単元を書き出す
前回の実力テストの答案を使います。まだ受けていない場合は、これまでの定期テストの答案から、前の学年の内容が関わる問題を探します。
学年ではなく単元で絞り、優先順位をつける
「中学1年生からやり直す」ではなく、書き出した単元を対象にします。そのうえで、テストまでの残り日数で手が届く順に番号をつけます。基本問題で間違えた単元から先に取り組み、応用問題だけを落とした単元は後に回します。苦手な教科や単元は後回しになりやすいので、時間を多めに見積もっておきます。
手元のワークの該当単元を繰り返す
学校や塾のワークの、その単元の基本問題からやり直します。教材を増やすかどうかは、手元のワークを解ける状態にしてから考えます。
日をあけて、何も見ずに解く
その日に解けたかどうかだけでは、覚えているかを確かめられません。日をあけて解いてみて、手が止まった単元に戻ります。
すべてやり直そうとしていた生徒への指導
個別指導キャンパスの教室には、原因3に当てはまる生徒もいました。
中学2年生で入塾した時点で、定期テストと実力テストの点数に100点ほどの差がありました。
間違えた箇所をすべてやり直そうとして、時間がかかり非効率になっていた状態です。
担当した教室長が提案したのは、優先順位を立てて段階を踏むことでした。
「今週は課題をここまで」「今月はここを意識しよう」と、期間を区切って具体的に計画を立てています。
手順2の「優先順位をつける」を、授業で行いました。
その後、この生徒は奈良高等学校に合格しました。
個別指導キャンパス教室長のアドバイス
一度に全部を仕上げようとせず、段階に分ける
「今週はここまで」「今月はここを意識する」と週と月の二段で区切る
※自社情報誌「YOU CAN PASS」2021年夏号(2021年夏発行)
実力テストに過去問は使えるか
まず使えるのは、手元にある前回の実力テストの答案です。
同じ学校の問題なので、形式や出題のされ方が近い材料になります。
塾に通っている場合は、教室に過去のテストが残っていることもあるので、先生に聞いてみてください。
自治体が行う学力調査の過去問が、教育委員会のサイトで公開されていることもあります。
学校の実力テストとは別のテストですが、これまでに習った範囲から出る点は同じなので力試しにはなります。
ただし過去問を集めることよりも、絞った単元を手元のワークで解けるようにするほうが先です。
| 先にやること | 余力があれば |
|---|---|
| 絞った単元を手元のワークで解けるようにする | 自治体の学力調査の過去問で力試しをする |
| 前回の実力テストの答案を見直す | 公立高校入試の過去問に触れてみる |
自分だけで実力テストの対策をするのが難しい場合は、ぜひ個別指導キャンパスのお近くの教室にご相談ください。
ふだんの勉強と実力テストのつながり|その日のうちの復習

実力テストは出題範囲が広い分、直前にまとめて取り返すことが難しいテストです。
そのため個別指導キャンパスでは、学校の授業で進んだ単元をその日のうちに復習することをすすめています。
「学校の授業で進んだ単元を、その日の内に学校や塾のワークで復習する」ことがオススメの「普段の勉強方法」です。
喜連瓜破校・出戸校 教室長(自社情報誌「YOU CAN PASS」2021年冬号)
その日のうちの復習は、実力テストのためだけの勉強ではありません。
提出物が早く終われば、テスト直前の期間を苦手な単元にあてる時間をつくりやすくなります。
定期テストが取れていても安心できない理由
定期テストで点が取れていると、ふだんの復習を後回しにしてしまいがちです。
点数が取れていることと、復習が残っていることは別だからです。
実際に当塾の教室長が、中学から高校にかけての自身の経験を振り返った事例があります。
中学〜高校まで野球部で活動していました。忙しくても定期テストは対策を怠らなかったので点数が取れていました。しかし、復習が不十分でした。実力テストや外部の模試で点数が取れず、大学受験前は大変苦労しました。生徒がそういった苦労をしないように、計画的に学習できるよう指導しています。
昭和町校・針中野校 教室長(自社情報誌「YOU CAN PASS」2019年冬号)
定期テストの対策だけを続けて、後になって実力テストや模試で苦労したという振り返りです。
ふだんから復習を続けておくと、実力テストや模試で一から復習しなおす負担が軽くなります。
実力テストが返ってきたら|結果の見方と解き直し

返却されたら、平均点の見方・解き直し・進路での使われ方の3つを確認してください。
平均点の見方と、定期テストとの差
点数だけを見て、平均より上だったから大丈夫と判断してしまうことがあります。
返却された結果は、何と比べるかでわかることが変わります。
| 何と比べるか | わかること |
|---|---|
| 学校の平均点・順位 | 同じ問題を受けた中での自分の位置 |
| 平均点との差(前回と今回) | 平均点に対する位置が上がったか下がったか |
| 定期テストの点数 | 出題範囲が広がると点数が落ちるかどうか |
特に定期テストとの点数差が大きい場合は、今現在の自分に習得できていない単元がある可能性が高いです。
どの単元が抜けているかは点数だけではわからないので、実際に答案を見て問題の解き直しをすることが重要です。
間違えた問題を解き直し、テキストに戻る
解き直しでありがちなのが、正しい答えを写して終わりにしてしまう進め方です。
答えを写しただけでは、同じ単元の別の問題が出たときに解けるかどうかがわからないからです。
個別指導キャンパスでは、間違えた問題を解き直したあと、テキストに戻って復習するところまでを指導しています。
高校受験生には、特に実力テストの解き直しに力を入れるように伝えています。中一、中二での抜け漏れのない生徒の方が少数です。テストが返却されたら点数の確認だけでなく、間違えた問題を解き直します。その後、塾のテキスト等で間違えた問題を必ず復習しましょう。苦手な教科・単元は後回しにしがちです。より多くの時間を取るように意識してみてください。
大東本部校・徳庵校 教室長(自社情報誌「YOU CAN PASS」2021年春号)
実力テストの問題だけでなく、テキストやワークで同じ単元を復習するところまでが、解き直し1回分です。
間違えた原因の見分け方とノートの作り方は、下記ページで詳しく解説しています。
実力テストの結果が進路でどう使われるか
中学3年生になると、実力テストの結果が返ってくるたびに志望校のことが気になります。
実力テストの結果は、三者面談などで受験校のレベルが今の学力に合っているかを見るために使われます。
内申点が足りていても実力テストの点数が低ければ、受験校の見直しを勧められることもあります。
そのため早い段階から、実力テストに向けて、ふだんの復習を続けておくことが大切です。
実力テストの扱いは学校や地域によって異なるので、自分の学校でどう使われるかは担任の先生に確認してください。
志望校の決め方は、保護者の方に向けて書いた次の記事で紹介しているので、おうちの人と一緒に読んでみてください。
まとめ
実力テストで点が取れない主な原因は、直前の詰め込み・前の学年の抜け・全部やり直そうとすることの3つです。
いずれの場合も下記を実践してください。
- 過去の答案を見て、間違えた問題の単元を書き出す
- 学年ではなく単元で絞り、手が届く順に番号をつける
- 手元のワークの該当単元を繰り返す
- 日をあけて、何も見ずに解けるか確かめる
返ってきた答案は、間違えた問題をテキストやワークに戻って復習するところまでで1回分です。
まずは直近の答案を開くところから始めてみましょう。
どの単元から手をつければよいか絞りきれないときは、個別指導キャンパスにご相談ください。
実力テストでよくある質問
- 実力テストの過去問はどこで手に入りますか?
-
まず手元の答案を探してください。自分が過去に受けた実力テストの答案が、条件の近い過去問になります。塾に通っている場合は、教室に過去のテストが残っていることもあります。自治体が行う学力調査の過去問が、教育委員会のサイトで公開されていることもあります。入試向けの実戦練習をしたい場合は、受験する都道府県の公立高校入試の過去問が選択肢になりますが、手元のワークを解ける状態にしてからにしてください。
- 実力テストの平均点は何点ですか?
-
すべての中学校に共通する平均点はありません。見るべきなのは、返却時に配られる自分の学校の平均点です。実力テストは学校によって使う問題が異なるため、よそで見た平均点を自分の点数に当てはめても、自分の位置はわかりません。平均点より上か下かだけでなく、前回の自分の点数と平均点の関係がどう変わったかを見ると、伸びているかどうかを判断しやすくなります。
- 実力テストの範囲はどこまでですか?
-
まず出題範囲表が配られていないかを確認してください。配られていれば、それが確かな手がかりになります。配られていない場合は、その時点までに学習した内容が対象になると考えて、教科書の目次で習った単元を一覧にしてください。判断に迷うときは、教科の先生に前年度の出題傾向を聞いてみてください。
- 実力テストは成績(内申点)に入りますか?
-
学校の判断によります。内申点(評定)は、定期テストの点数だけでなく提出物や授業での取り組みも材料にして、各教科の目標に対する到達状況をもとに学校がつけるものです。実力テストの結果を材料に含めるかどうかは、学校ごとに異なります。また、調査書と学力検査の比重は都道府県や選抜方式によって異なるため、志望する高校の選抜方法もあわせて確認しておいてください。評定に直接入らない場合でも、実力テストの結果は進路の話をするときの材料として使われることがあります。
この記事の監修者
福盛 訓之(ふくもり としゆき)
1973年大阪市生まれ。大学在学中、19歳で起業。1996年に新教育総合研究会株式会社を設立し、代表取締役に就任。指導品質及び事業規模日本一を目指して邁進中。
受賞歴
- 第25回盛和塾世界大会 経営体験発表 最優秀賞 受賞(2017年)
- 第33回優秀経営者顕彰 日刊工業新聞社賞 受賞(2016年)
- 紺綬褒章受章(2013年)、同飾版受章(2020年・2025年) 他多数